2010年度-第2回Green Forumひょうご-

趣旨

テーマ「コウノトリと獣害~地域再生を見据えた野生生物保全・管理を考える」


 豊岡市はコウノトリをシンボルにした人と自然が共に生きる豊かなまちづくりを展開しています。コウノトリの野生復帰により、地域社会にさまざまな「正」の価値が付与されていることは、これからの野生生物の保全や管理に重要な示唆を与えているといえます。一方で同市では、獣害の発生が深刻化しており、このような地域社会に「負」の影響を与えている野生生物の管理も大きな課題となっています。コウノトリもかつて地域では害鳥として認識される存在であり、また課題解消のために地域社会を対象としている点で獣害問題と共通する部分も多くあります。今回のGreenForumでは、野生生物の存在を「益」や「害」といった二元論的に捉えるのではなく、両者の事例から野生生物の「管理・保全」と「地域再生」を結ぶさまざま可能性について議論します。


 そのほか、ポスターセッションも予定しています。今回のテーマに限らず、参加者のそれぞれの研究/活動発表、あるいは計画発表を募集します。参加者はできるだけ1つずつポスター発表を行ってください。自己紹介代わりに、自分の関心・興味・悩みを発表しあい、互いの交流を深めましょう。


日時

 2010年6月12日(土)~13日(日)


開催場所

 兵庫県立但馬長寿の郷、兵庫県立コウノトリの郷公園、ほか現地エクスカーション


全体日程

<1日目(6/12土)>

 10:45 大阪空港(伊丹空港)集合

 11:00 大阪空港(伊丹空港)出発(貸切バスで移動)

 *バスの中で昼食を食べます。1日目の昼食は各自で持参ください。

 13:00 兵庫県立但馬長寿の郷着

 13:30 趣旨説明・連絡事項

 13:40 テーマセッション(150分)

 16:10 ポスターセッション(80分)

 17:30 幹事会

 19:00 夕食(シカ・イノシシ肉を使った料理を予定しています)

 20:00 参加者交流会(自己紹介など参加者間の交流を深めます)


<2日目(6/13日)>

 06:00 起床・朝食・出発準備

 07:00 兵庫県立但馬長寿の郷発

 08:00 現地エクスカーション①コウノトリの野生復帰現場訪問

      現地エクスカーション②獣害対策の現場訪問

 14:30 コウノトリの郷公園集合・見学

 15:30 閉会(意見交換会)

 16:00 豊岡駅で解散


企画①テーマセッション(30日:午後)

テーマ「コウノトリと獣害~地域再生を見据えた野生生物管理・保全を考える」

 コウノトリと獣害の取り組みの経緯、現状、課題について情報収集を行いながら、共通する地域課題のあぶり出しやそれらの解消も見据えた野生生物保全・管理の在り方について議論します。


 (1)コウノトリの保護増殖経緯及び豊岡市の取り組み

  (豊岡市コウノトリ共生部コウノトリ共生課 上田篤)

 (2)コウノトリを基軸にした地域資源化

  (兵庫県立大/コウノトリの郷公園 菊池直樹)

 (3)獣害を契機に地域再生を考える:必要な視点・人材・しくみについて

  (兵庫県立大/兵庫県森林動物研究センター 鈴木克哉)

 (4)兵庫県但馬県民局が取り組む獣害シャットアウト作戦

  (兵庫県豊岡農林水産振興事務所 上田剛平)


企画②ポスターセッション(30日:夕方)

 このポスターセッションの目的は、参加者同士の条項交換・交流を深めることです。「野生復帰」や「獣害」のテーマに限らず、参加者のそれぞれの研究/活動発表、計画発表を募集します。自己紹介代わりに、自分の関心・興味・悩みを発表しあい、互いの交流を深めましょう。

 ●以下の3つのカテゴリーについて発表を募集します。

  a 研究発表

  b 活動紹介

  c 研究/活動計画

 ●自己紹介を兼ねて参加者はできるだけ1つポスター発表を行ってください。

  ・このような研究/活動を行っています

  ・これからやりたいと思っています。 

 といった自己紹介的なものでもOK

 ●A4ぺたぺた貼りで全然OK(お金を節約してください)

 ●既にどこかの学会で発表したものでもよいです

 ●今回のテーマ「野生復帰」「獣害」に合致するポスター積極募集

 ●もちろんそれ以外のテーマも大歓迎


企画③交流会(30日:夜)

 学会などでとりあえず名刺交換したものの、それっきりになってしまうことってありませんか?昼の部での質疑応答で、時間や度胸がなくて聞けなかったこと、時間内でうまく答えられなかったこと、そのままにしておくのはもったいない。合宿形式の利点を生かし、参加者間のコミュニケーションも図ります。


企画④エクスカーション(31日:午前~午後)

 A. コウノトリ班 B. 獣害班 の2班に分かれて、現地エクスカーションを行います。


 A. コウノトリ班 エクスカーション予定

  09:00 営巣地視察(山本、百合地、日撫)視察

       繁殖ペア、試験放鳥等について説明、意見交換

  10:40 人工巣塔、コウノトリ育む農法水田、ドジョウ養殖場視察

  11:25 ハチゴロウの戸島湿地視察

  12:00 昼食

  13:10 田結地区視察

       SATOYAMAイニシアティブフィールド拠点

       ビオトープ水田

  14:20 コウノトリの郷公園着


 B. 獣害班 エクスカーション予定

  07:40 大河内集落到着

       刈払機の使用方法に関する講習受講

  08:00 休憩をしながら獣害対策のボランティア活動参加(草刈など)

  12:00 地元住民との昼食会および意見交換

  14:20 コウノトリの郷公園着


企画⑤コウノトリの郷公園見学

 コウノトリ飼育施設を見学します。その後、エクスカーションの報告・意見交換会を実施します。


担当者

 鈴木克哉・上田剛平・遠藤美香・澤田誠吾・米澤里美