第23回「野生生物と社会」学会大会 公開シンポジウム

『とかちの自然と人の暮らし―自然への影響と共存に向けて』

 人の活動はさまざまな面で野生生物に影響を与えており、種の減少・絶滅の主な要因となっています。一方、クマやシカなど大型動物との軋轢も全国で発生しており、野生生物の「保全」と「管理」の両立は将来の野生生物との共存にあたって重要な問題です。
 しかし、その現状は地域の自然環境や産業、住民の意識といった特性によって大きく異なっており、対応策も多様です。本大会の開催地である北海道十勝地方は,面積約1万平方キロという都府県レベルの広さに、約35万人が生活しています。また、十勝地方は年間約400万人分の食料を生産する日本の食料庫である一方で、市街地や農耕地にもヒグマやシカなどの大型獣が出没し、タンチョウやオジロワシなどの希少種が生息もしています。
 農業王国とかちに暮らすわれわれが、今後これらの生き物とどのように関わっていくべきなのでしょうか?過去を振り返り、現状を知り、将来を考える場として公開シンポジウムを開催いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

日時: 2017年11月4日(土) 15:00~18:00

会場:帯広畜産大学 講堂

プログラム

15:00~15:10 開会の挨拶・趣旨説明
栁川 久(帯広畜産大学・副学長、大会長)
15:10~15:50基調講演1
「十勝の景観と野生動植物保護―それを守るヨーロッパの農業環境スチュワードシップ」
紺野康夫(元帯広畜産大学)
15:50~16:30基調講演2
「野生動物との共存と市民協働」
和田哲也(アークコーポレーション株式会社)
16:30~16:50学生講演
「街の生き物研究から考える野生動物との付き合い方」
内田健太(北海道大学 環境科学院 博士課程・日本学術振興会 特別研究員)
16:50~17:00休憩
17:00~18:00パネルディスカッション(座長:栁川 久)
パネリスト
紺野康夫(元帯広畜産大学)
和田哲也(アークコーポレーション株式会社)
宮崎広幸(北海道 十勝総合振興局)
日月 伸(帯広の森 はぐくーむ)
澤田誠吾(島根県中山間地域研究センター)
水田 拓(環境省 奄美自然保護官事務所)