平成26年度第2回「野生生物と社会」学会理事会 議事録
日時:
2014年10月31日(金)17時より19時30分
場所:
犬山国際観光センター「フロイデ」和室(愛知県犬山市松本町四丁目21番地)
出席者:(敬称略:五十音順)
理事: | 赤坂猛、伊吾田宏正、岩井雪乃、上田剛平、草刈秀紀、鈴木克哉、鈴木正嗣、柳川久、湯本貴和 (欠席者:富田涼都、羽山伸一、八代田千鶴) |
学会誌編集委員: | 横山真弓 |
フォーラム誌編集委員: | 江成広斗 |
青年部会: | 安田章人、桜井良、中村大輔 |
行政研究部会: | 鳥居春巳、増澤直 |
監事: | 野崎英吉 小寺祐二 |
幹事: | 山端直人 |
議事録: | 鈴木克哉 |
Ⅰ.会長挨拶、大会実行委員長挨拶
議長は赤坂会長。横山理事が都合により途中退席のため、議題3学会誌発行予定について先に報告。その他について議事通り進行。
II. 議決事項
1. 会則第2章第5条の変更について【資料1:事務局】
鈴木(克)事務局長から以下の説明があった。
前回理事会で財政再建のために検討された青年会員区分変更の見直し案について、その後、執行部と青年会員で議論した結果、半額となる会員価格の適用は学生だけとする案をまとめた(学生は社会人学生を除く学生とする)。会則の変更には総会で出席者の三分の二以上の承認が必要となる。総会に諮るために理事会の承認が必要であるため、審議を行う。
【主な意見】
- 社会人学生の定義をどうするか。
- 具体的には学生証の呈示を求める。学生証の提出の仕方を工夫する。
- 学生証の提出の際に、指導教官に署名をもらう等の工夫をすることで対応可。
【結論】
- 社会人学生のチェック方法として、提出様式で工夫することで対応することで承認とし、総会に諮ることとする
2.会則第2章第7条の変更について【資料2:事務局】
鈴木(克)事務局長から以下の説明があった。
学会財政再建のために賛助会員や団体会員の獲得を目指す、賛助会員・団体会員の権利を明確化する会則変更案について提案する。会則の変更には総会で出席者の三分の二以上の承認が必要。総会に諮るために理事会の承認が必要であるため、審議を行う。
【主な意見】
- 団体会員の投稿権限は、上限3名だが、総数3回までか、同じ人なら何度でもよいのか。
- 正会員も何度でも投稿できるので、3人とすげきでは。
- 運営権とはなにか。あまり使わない言葉。
- 団体会員は総会での議決権はあるのか?議決権という言葉に変更すればよいのでは。
- 副会長:議決の際には、数を数える際に注意する必要がある。
- 総会のときに団体会員や賛助会員の席を用意しておいた方がいいかもしれない。
【結論】
第7条4項の「運営権」を「議決権」に変更した最終案(資料2)に対して承認し、総会に諮ることとする。
3. 規約変更等について
賛助会員規約(新規)【資料3:事務局】
鈴木(克)事務局長から以下の説明があった。
賛助会員特典は複雑であるので、別途規約を定めることとし、その案を提案する。規約の制定については、理事会において過半数以上の承認が必要なため審議に諮りたい。
【主な意見】
- ランチョンセミナーの開催の立場が分かりづらい。文言を工夫する必要がある
【結論】
- 文言を修正した最終案(資料3)に対して、承認する。
事務局所在地等規約(変更)【資料4:事務局】
鈴木(克)事務局長から、4月からの新体制に基づく記載内容の変更について、変更案が示され、理事会の承認が得られた。
会費規約(変更)【資料5:事務局】
鈴木(克)事務局長から、会費支払方法の記載に不備はあり、変更案が示され、理事会の承認が得られた。
4.学会功労賞の授与について【資料6:上田理事】
上田理事から、鳥居春己行政研究部会長を、「野生生物と社会」学会功労賞に推薦したい旨の報告があり、承認された。
III.議題
1.学会会員数と財政状況【資料7:事務局】
鈴木事務局長から以下の説明があった。
会員状況
2014年9月末会員数、今年度中間報告では、新入会員数が順調に伸びている。とくに賛助会員は、0→2(理事会開始時では6社)に増えた。ただし、毎年3月末までに強制退会があるので、会員数は減る。しかし、今年度は正会員数の増加が顕著であり、今までと若干違う傾向にある。
複数年滞納者(強制退会候補者)が24名いるので、会費納入と会員継続に向けて、理事からの呼びかけが必要。
財政状況
収入見込みについては、概ね第1回理事会を踏まえた最終予算案の通り進行している。とくに賛助会員の獲得目標である6口を獲得できたことが大きい。また、支出については、学会誌発行の遅れを取り戻すために、3号発行することで予算を確保していたが、学会誌編集委員会からの報告により、今年度は2号発行となった。収入に関しては、年度途中であるが、正会員と賛助会員の増により、当初予算どおりかそれ以上の収入が見込まれる。以上のことから、黒字に戻すことは達成できるほか、1号分発行するための余剰金を来年度に持ち越せると予想している。
主な意見
- 青年会員から学生会員に変更になった場合は、その確認や事務作業は毎日学術Fしてもらえるのか。
- 学生証の提示・確認等の作業を含めて毎日学術Fの方で実施予定。
- 会員獲得のために、学会受付窓口で会員申込み受付をしてはどうか?
- 今大会から実施する
2. 財政正常化にむけた進捗状況と今後の予定【資料8:事務局】
鈴木(克)事務局長から、第1回理事会で議論された財政正常化に向けた取り組みの進捗状況と今後の計画について、資料8を基に説明がされた。
財政正常化にむけた取り組み進捗状況と今後の予定については以下の通り
(■は終了 □は進捗または計画を報告 △先送り ⇒は今理事会検討結果)
1. 支出の見直し
1-1. 毎日学術フォーラム委託内容の調整・見直し
■ H26年度委託内容調整
△ H27年度委託先再検討
1-2. ■ 各部会費削減
1-3. ■ 学会誌・F誌発行部数の削減(ただし見直し必要か:F誌編集委員会)
2. 収入の向上
2-1. F誌バックナンバーの販売
■ F誌価格変更
■ バックナンバー管理・販売方法の検討
■ H26年度売上目標に対する達成状況の確認(事務局)
□ 前理事によるバックナンバー購入20部以上(1万円以上)/1理事×10(事務局)
⇒今大会中に購入または来年度会費時に1万円以上の寄付を依頼
■ フォーラム誌定期購入制度については見送り(F誌編集委員会)
2-2. 会員未納者への対応への結果確認
□ 未納者状況と今後の対応(事務局)
⇒未納者リストを基に連絡可能な会員に対して担当理事を割り振り、個別に督促する
2-3. 団体会員(30,000円/年)の獲得
■ 会則変更案(団体会員の特典整理)(事務局)
⇒変更案が理事会承認を経て総会で可決
□ 団体会員獲得方針および会員種別変更の通知(事務局)
⇒「寄贈」会員として登録している団体に対して、過去の経緯を調査し、団体または賛助会員への移行を促す案内を行う
2-4. 賛助会員(1口5万円/年)の獲得
■ 賛助会員特典の整理と募集
⇒6口の今年度目標達成!さらに獲得するため勧誘を継続
■ 賛助会員規約案(事務局)
⇒今理事会で賛助会員規約を制定
2-5. 学会誌
■ 学会誌価格変更(事務局)
2-6. 一般会員の獲得
□ 一般会員勧誘(各理事)
⇒各理事による会員勧誘を継続
□ 中・長期戦略検討(会員拡大WG)
⇒まだ具体的な検討はできていない。次回の理事会までには提案ができるように調整
【主な意見】
- 会員種別に応じた会員獲得戦略が必要だと思われ、青年部会・行政研究部会と連動する必要がある。4月までに時間をかけて議論する。また、会員獲得していくうえで具体的な数値目標が会員区分ごとに必要。
- 安定的に学会運営ができるようシミュレーションが必要だと考えている
- 執行部で会員区分に応じた数値目標の設定と目標達成に向けたWGの設定
- 役割分担案を次回理事会にまで作成する
□ 会員区分に応じた獲得数値目標の検討(新規課題:執行部)
□ 行政研究部会準会員の正会員化にむけた検討(行政研究部会)
⇒勧誘を行っているが現状では難しい状況。新部会体制で新たに検討
2-7. 行政部会準部会員の見直し
□ 新たな会員区分(特典)案(行政研究部会)
⇒社会ニーズを考慮して新部会体制で継続して検討
2-8. 青年会員の資格見直し
■ 会則変更案(事務局)
(会則変更案を総会に諮るが否決。「若手の参画しやすい学会」という強みを維持)
2-9. 会員からの寄付募集
□ 12月会費請求時に寄付募集を行う(事務局)
⇒寄付募集依頼文を作成、12月会費請求時に同封。寄付額は1口1,000円からとする
⇒前理事は、1万円以上フォーラム誌購入または寄付を行う。
3. 学会誌発行予定【資料9:学会誌編集委員会】
横山副編集長から「野生生物と社会」の発刊状況、投稿・査読状況について報告があった。また現状の編集作業の改善案として、① 1号の遅れを取り戻すための発刊計画が策定すること、② 査読期間の短縮のため、査読者選定のための会員名簿の利用、投稿チェックリストの作成、査読行程のマニュアル化を進めること、が報告された。また、次号2巻1号は1月発刊を目指して編集作業を進めている。
主な意見
- 会員名簿については、青年部会にも会長確認のもとに用途を限定することを条件に開示しているので、編集委員会にも手続きを踏んでいただければ開示可能。
- 次号のページ数は予定通りでよいか。特集号等でページ数を増やす場合は予算段階で連絡欲しい。
- 概ね同程度のページ数と考えている
- F誌は2月発行だが、1か月ずらして発送するのか
- 年間3回の発刊目指して、ずらして発送していく。
- 正常化に向けた案を次回の理事会でぜひお願いしたい。
- 各理事においても、投稿と査読の両方について協力をお願いしたい。
結論
- 「野生生物と社会」の正常発行に向けた具体案を次回理事会で提出
- 査読者選定のための会員情報については必要なときに事務局長に連絡
4.フォーラム誌発行予定【資料10<:フォーラム誌編集委員会】
江成編集委員長から、以下の報告があった。
今年度の編集体制および発刊スケジュールについて現状では予定通りの発行・編集状況である。学会財政正常化に向けた対策として、フォーラム誌発行部数や価格を変更したが、フォーラム誌はほぼ依頼原稿で成立しており、献本数も必要なため残部が少なくなっている状況。第1回理事会で提案されたフォーラム誌の定期購読制度について編集委員会で議論した結果、フォーラム誌の目的(会員勧誘の道具)、想定される購読対象者(主に行政機関:過去に購入を促したことがあるほとんど実績がなかった)、他会員区分との関係(たとえば団体会員の勧誘対する影響)、年2回という発行回数の少なさ、等から現在は定期購読制度を設けることは難しいという結論になった。その他、新たな編集委員の補充について、紹介等の協力依頼があった。また、現在の課題として、編集委員会の予算が非常に厳しく、編集委員会を開いたときの旅費がない状態。若い編集委員が多い状態で編集委員会も開催しづらい状況。すぐには無理でも、将来的にはこのあたりの経費も考慮に入れて予算の拡充をお願いしたい。
【主な意見】
- 編集員の補充は個別に紹介することでよいか。公募等で呼びかけるのか?
- 呼びかけをしたことがあるが、反応はなかった。また企画を動かせる方でな いと戦力としては難しい。理事会から紹介いただくという形が望ましい。一部の編集委員に負担が継続してくことは避けたい。いままでにない分野の方に入っていただくと、新しい特集を組むことができるので、紹介いただくとありがたい。
- 印刷部数は増やすか?
- 予算的にどのくらいまでなら許容できるのかを提示いただければ、その範囲で最大限印刷することがよいと思われる。
- 最新号は在庫が103部と聞いていて、今後未納会員用に50部事務局置いていて、今回53部を大会での販売に送付してもらっている。
- 著者への献本数は1部でもよいのではないか?
- 過去は10部ほどしていたときもあったが、今回からは3部以内としている。
- 今後の財政正常化に向けた目標値の設定に、フォーラム誌編集委員会や理事会等、学会運営にかかる必要経費を積算して、会員獲得等の目標値を設定するようにする。
【結論】
- 各理事は適任者を個別に推薦する
- 学会誌発行部数については、予算的に許容範囲内で最大限印刷する方向で事務局と調整
- 今後の財政正常化に向けた目標値の設定に、フォーラム誌編集委員会や理事会等、学会運営にかかる必要経費を考慮する。
5.改正法に対する要望書について【法改正WG】
伊吾田理事から以下の報告があった。
10月8日環境省に対して、哺乳類学会保護管理委員会との連名で「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律に対する見解書」を提出(HP公開)。法改正への基本指針に対するパブコメ意見も提出した。現在公開中に環境省令に対するパブコメ意見も提出する予定。そのほか、今大会のサテライトシンポとして、野生動物関連4学会合同企画シンポジウムを主催。
6.次回以降の大会について【事務局】
赤坂会長から以下の報告があった。
5月の理事会で2015年は石川開催に向けて交渉、2016年は東京農工大(決定)、2017年は帯 広畜産大(決定)の大会開催スケジュール案が提案された。それに基づき、石川県開催を関係者は打診したが、石川については来年新幹線開通につき、施設利用が難しいことで断念、その後東北芸術工科大学に依頼・交渉を継続してきたが、人的問題・大学内部の問題等により断られたため、新たな候補を挙げ、年内決定に向けて調整を行う旨が報告された。
7.学会の今後の運営戦略について【若手・実務者WG+法改正WG】
執行部で、会員区分に応じた数値目標の設定と目標達成に向けたWGの設定・役割分担案を次回理事会にまで作成する。来年度理事会で検討。
II. 報告
1.男女共同参画報告
八代田理事欠席のため、鈴木事務局長が代理報告。すでに理事会MLで報告があったが、男女共同参画学協会連絡協議会に八代田理事が出席し当学会の状況について報告。今大会では託児施設開設の案内をし、1名申込みがあったが、辞退されたため、利用者はいなかった。
2.青年部会報告
安田会長から、昨年度事業結果と今年度事業計画についての報告があった。今年度計画としては、今大会でCFおよびTSを開催。支援金削減を受けて、申請していた外部資金については落選していたため、今年度の現場セミナー開催は難しい状況。その代りに鳥獣保護法改正についての勉強会を開催予定。また、青年会員に対するWebアンケート調査を実施した。会員名簿を利用の承認を受け、153名の青年会員にメールでアンケート依頼を行ったが、20名は不達であった。名簿の更新(連絡先等)が望まれる。アンケート結果については、回収率をもう少し上げてから、最終報告を理事会MLとフォーラム誌に投稿予定。その他として、理事会と青年部会の交流の場として、オブザーバー参加や新たな交流会の場等、情報を共有できる場を設けたいと意見があった。
3.行政研究部会報告
増澤事務局長から、昨年度事業結果と今年度事業計画についての報告があった。今年度計画と しては、大会期間中に行政研究部会主催のTSを開催するほか、7月に研究集会「放射能汚染と狩猟」を開催した。その他、野生生物行政に関する情報源の整備として、「鳥獣行政」「野生生物保護行政」のアーカイブ保存、資料の目次について引き続きHPで公開する。役員の改選については、14名の立候補者があり、明日の部会総会で新役員が承認され、新たな部会体制が発足されることになる。