2020年11月1日

「日本学術会議第25期推薦会員任命拒否」に関する理事会声明(2020年11月1日)

菅義偉内閣総理大臣は,日本学術会議の会員改選において推薦された105名のうち6名の任命を拒否し,その具体的な理由も明らかにしておりません。これは,日本学術会議法第3条に定められた日本学術会議の独立性を脅かすものです。


社会においても,日本学術会議の組織や運用,提言等の提出方法などに関し,一部に事実誤認を含む情報や見解が流布しております。


「野生生物と社会」学会には,日本学術会議による「人口縮小社会における野生動物管理のあり方(環境省自然保護局の審議依頼に対する回答)(http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-k280.pdf)」の検討に,鈴木正嗣会長,梶光一前会長,湯本貴和元会長,横山真弓理事が特任連携会員として貢献し,その後も関係省庁と連携して提言の実現に努めております。


これらの現状ならびに経緯を踏まえ,「野生生物と社会」学会理事会は,日本学術会議が内閣総理大臣に宛てて提出した「第25期新規会員任命に関する要望書」を支持し,任命拒否に至った理由を明確に説明すること,ならびに6名に対する任命拒否を撤回することを求めます。


なお,「野生生物と社会」学会は,自然史学会連合,日本数学会,生物科学学会連合,日本地球惑星科学連合,日本物理学会らにより発表された「日本学術会議第25期推薦会員任命拒否に関する緊急声明(https://www.jps.or.jp/information/2020/10/post_100.php)」にも賛同していることを申し添えます。